【自己紹介をお願いします。女子美術大学で何を勉強していますか?】
→佐藤安沙子と申します。うさぎの愛くるしい姿に魅了され飼い始めたことがきっかけでうさぎがよく作品に登場します。そんなこともありうさぎ(usagi)+あさこ(asako)=うさこ(usako)という名前で活動中です。
女子美術大学ではアートやデザインを通して癒しを伝えるために何ができるのかを学ぶヒーリング表現領域に所属しています。
【佐藤さんの作品についてお聞かせ下さい。どのようにその作品をスタートしましたか?】
→絵を描くことは昔から大好きで時間さえあれば描いていました。高校生になってからは家族や友達の誕生日などに似顔絵を描いてプレゼントをするようになって、自分の中で大好きなものを具現化することに面白さを感じ始めました。それから当たり前と思いがちな日々や懐かしい思い出を表現することや似顔絵を描く楽しさに気が付き、それが今の作風を作り上げたきっかけにもなりました。
ブローチの作り初めは単純に自分用のブローチが欲しいというところからハンドメイド作品を作り始めました。「こんなブローチがあるといいな」を形にしたところ周りから反響をいただいて、自分の手で作り出した作品を普段の生活の中で身につけたり持ち歩けたら素敵だなと考え本格的に制作を始めました。「他にはないわたしにしか作れないものを」というテーマのもと手作り感と手描き感を大切に、手に取っていただいた時のことを考えながら作っています。私が初めて作った自分用のブローチを身につけた時と同じように、それがあるだけでうきうきワクワクできるものをお届けできればと思っています。
【作品のアイディアは、どこから来ていますか?どのよう発想をして作品のデザインに落とし込みますか?】
→絵を描くときは自分の経験や感じたこと、思い出、記憶をたどりそこからインスピレーションを受けて制作しています。
ものづくりの場合は基本的には自分の興味や好きから派生し「こんなのあったらいいな」からアイディアが浮かびます。
【デザインにどのくらいかかりましたか?そして、作品の製作期間をお知らせ下さい。作品を作る際のプロセスを簡単に説明頂けますか?】
→わたしはデザインよりもモチーフ決めに時間がかかるのでそれが決まってしまえば割とすぐデザインは決まります。そこから作品を作るにあたり、まず素材や方法をどうするかをざっと考えますが、手を動かすうちに思い浮かぶことや思わぬ発見があったりするのでまずは作ってみるということをしています。失敗は当たり前なので失敗してまた挑戦するを繰り返します。そうしながら作品の精度を上げていきます。制作期間はバッジ一つを形にするのに三日ほどかかったと思います。
【作品を使った様々な技術について教えて下さい。】
→私の作品には技術と言えるようなことはあまりないように思います。ただ画材や素材などを組み合わせて表現の幅を広げ作品に合った方法で制作するように心がけています。例えばバッチの着色一つでも絵の具や色鉛筆、PCで印刷した素材を使用するなど、沢山ある選択肢のうちから選んで制作しています。その表現の幅を広げるためにたくさんの画材に触れて自分なりに使いこなせるようにと日々精進しています。
【HYPER JAPANについて感想を聞かせて下さい。】
→たくさんの日本のブースとたくさんのお客さんが創り出した空間は日本に対しての熱い想いで満ちていて、日本に興味を持っていただけていることを間近で感じることができました。
特に日本の文化というとアニメや漫画は群を抜いて人気なのでコスプレをしている現地の方が多く驚きでした。原宿系ファッションをしている方も多くそれも印象的でした。
【ロンドンは好きでしたか?イギリス料理を食べましたか?】
→ロンドンの街並はどこを歩いてもおしゃれで、思わず鼻歌を唄ってしまうほど心地よく素敵な所でした。時々見かける日本料理屋さんがロンドンの街にあるというところが斬新で面白かったです。イギリス料理はメジャーどころのフィッシュ&チップスとアフタヌーンティーは食べておきたいと思い頂きました。どちらもボリューム満点で特にアフタヌーンティーは見た目に華やかで可愛らしかったので大満足でした。
【女子美術大学を卒業した後で何をしたいですか?】
→将来的にはイラストレーターとしてイラストを描いていきたいので、まずは作家活動を平行しながら社会へ出てイラストがどのように求められて使用されているかを勉強したいと考えています。
【佐藤さんの中で、どのくらい日本的要素を取り入れて仕事に取り組んでいますか?そして、どのように日々、日本についてのインスピレーションを取り入れていますか?】
→日本の「四季」というのは他にはない特徴的なものなので作品制作において大切にしていきたい点でもあります。季節から連想できるモチーフや行事ごと、感情、色など沢山あるのでどんな作品を制作するときも季節は頭の片隅に置いておくようにしています。
【佐藤さんにとって日本の伝統工芸とは?】
→日本の技術と感性と情熱が詰まった世界だと思います。
【最後に日本の工芸に興味のある海外の方に一言お願いします。】
→写真や映像ではなく直接見て手で触れてみてください。実物以上に良いものはないです。ぜひ日本へ来てその繊細な技術やぬくもりを感じていただければ嬉しいです。