自己紹介をお願いします。
Yuki Matsueda です。
1980年生まれ 日本出身
東京芸術大学 デザイン科卒業 大学院 博士過程 修了 博士号取得
松枝さんのお仕事についてお聞かせ下さい。どのようにその作品をスタートしましたか?
平面デザインの面白さと、立体造形の存在感、両方に魅力を感じていた。
平面と立体の両方の面白い部分を合わせたものが作りたかった。
ガラスの作品のアイディアは、どこから来ていますか?どのよう発想をしてガラスの作品のデザインに落とし込みますか?
ガラスではありません。樹脂です。
たまたま樹脂の板で他の制作をしていた時に失敗したのがきっかけです。
樹脂の板を熱で曲げて伸ばす方法は、以前から何か可能性を感じていました。
まだまだ可能性がある素材と技法だと感じています。もっと面白い表現ができるでしょう。
デザインにどのくらいかかりましたか?そして、作品の製作期間をお知らせ下さい。作品を作る際のプロセスを簡単に説明頂けますか?
デザインするときは一瞬です。すぐに出来ます。
ただそれを作品として何度も進化させるのには時間と実験が必要です。
作品の制作期間は、種類にもよります。
2日〜2ヶ月くらいです。
作品のプロセスは
1. アイディアが浮かぶ。
2. スケッチ
3. サイズを決める。
4. 実験制作。試作品を制作する。
5. 修正
6. 本制作
と言った感じですが、常に修正を加えていき、より良くします。
一番人気の製品は何でしょうか?
「This is EXIT」か「super egg」だと思います。
「This is EXIT」は面白いと思います。この製品について説明して下さい。
非常口のなかのあの人は、いつもあそこにいます。
私から見たら、あの二次元の世界が非常事態に思えてきました。
だから、三次元の世界へ飛び出したのです。
「Home」はユニークですね。作品のアイディアは、どこから来ていましたか?
この作品はとても初期の頃の作品で、実験的なものです。
飛び出していることに特に意味はなく、家の中を見せるために飛び出ています。
この作品は今後、改良して発表していきたいと考えています。
松枝さんの様なお仕事に就きたいと思っている皆さんへ、何か就職に関してのアドバイスはありますでしょうか。
誰かの真似ではなく、誰もやっていないようなことを見つけることです。
そして、何があっても継続することです。
松枝さんの中で、どのくらい日本的要素を取り入れて仕事に取り組んでいますか?
日本的なモチーフを使用する時は気をつけます。
日本的な意味と精神を理解し、それを私なりに世界に発信できるようにしています。
そして、どのように日々、日本についてのインスピレーションを取り入れていますか?
それはあえて頭で考えないようにしています。
私は日本生まれ、日本育ち、日本語を話し、和食を食べます。
日本だけの教育を受け、周りも日本人の友人ばかりです。
私が無意識で何かを制作してもそれは必ず日本的になるのです。
松枝さんにとって日本の伝統工芸とは?
私は伝統工芸家でも工芸をやっている人間でもないので、そんなに詳しくはありませんが、「精神」的な部分だと思います。
どの伝統工芸でもいいと思いますが、受け継いでいく精神が本物かどうかだと思います。