鈴木希依子 Kieko Suzuki – Actress and Talented Performer (In Japanese)

自己紹介をお願いします。

女優とレポーターをしている鈴木希依子です。

私は千葉県出身で、明治から続く日本料理屋の娘として生まれました。小さい頃から、女将である母に、“子供のころは上質な芸術に触れるのが大事”と色々なお芝居や美味しいご飯を食べに連れて行って貰いました。

その経験がその後、もっと色々なものが見たいと中学からアメリカに留学したり大学で芸術を専攻したりしたことに結びついている気がします。

HAPPY STYLE
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役者になろうとしたきっかけは?

13才の頃に、夏桂子さんという有名な女優さんにスカウトされたのが志すキッカケに。
舞台デビューは“東京セレソンデラックス”という劇団の『私の愛したカインとアベル』。映画は『岸和田少年愚連隊 薫ちゃん最強伝説』のオーディションでヒロイン役に選ばれ本格的にスクリーンデビューしました。

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女優として、どのように取り組まれていますか?役作りなどお聞かせください。

読んだ瞬間に、何かが“パッ”と頭にはいってくることがあって、そういう役との出会いは大切にしています。大体においてそういう時は、流れが味方をしてくれ上手く色んなことが進むことが多いです。

そして撮影前には役に対して先入観を持たないようにしています。舞台の最終的な仕上げは役者ですが、映画の最終的な仕上げは監督だと思っているので。

なので役作りはしますが、臨機応変に色んな素材を出せるようフレキシブルな自分でいたいと思っています。

トーマス・リム監督の「マリ」にご出演されていますが、どういった経緯で制作に臨まれたのですか?

先ず出だしはトーマス・リム監督との出会いでした。

出会った瞬間から、この監督となら何か面白い化学反応が起きるのではないかと。それから1年半経ち、いよいよ一緒に物作りをするいい時期がきたなと、機が熟したと感じました。

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先ずは監督とつくりたい映画のアイデアを出し合い話しからスタートです。色々意見が出る中で、トピックを“日本の貧困層”に焦点をあてることが決まった時からどんどん内容が決まっていきました。

身近にシングルマザーの知人がいて、彼女がシングルマザーの立場で、フルタイムの仕事をするのが大事なのを目の当たりにしいました。なので、題材をそこに落とし込むことが決まってから、感情移入の面でも作品作りの面でも、どんどん進行していくことに。

調べる内に、そのデータに私達自身驚かされ、益々作品への思いいれも強くなりました。

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女優をやりながら、この映画ではプロデューサーもご担当されていますが、難しさはありませんでしたか?

実は、主演とプロデューサーを兼ねるのは長年の夢でした。才能ある監督といい脚本、そしてチームを作って自分が納得いく作品を自分の手で産み出してみたかったんです。

先ず頭に浮かんだのが、今回カメラをやってくれた中村さんた君。

大学を過ごしたLA時代に出会ったのですが、彼自身才能ふれる映像クリエーターで、一緒にやったら楽しいことが起きるのではないかと。私達3人は、お互い持ってない物を持っていて、一つのチームとして相乗効果があり、情熱がある一方で、みんな気さくで非常に心地いいチームなんです。

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次に浮かんだのが、タリヤ役の伊藤秀裕(いとうひでひろ)さん。実は伊藤さんも監督、プロデューサー、脚本家であり、何百本という作品を世の中に送りだしている映画人です。初舞台の監督さんで、その時から芸能界の父としてお世話になっているのですが、ずっと、その個性的な顔が役者として映える顔なんじゃないかと思っていました(笑)。

小野役は、役が出来た時から、私の母に決めていました。私は彼女の感性を凄く買っていて、一緒の現場は楽しかったです。

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息子役が難航したんですが、FBをみたらタイムラインに出てきた友人の息子さんの顔がなんだか役にぴったりで(笑)。私はそういう瞬間のひらめきを凄く大事にしています。

映画の役の為にどのような準備をしましたか?

今回は準備は特に必要なかったです。作品の準備をしていくことが、既に役作りに繋がっていたし、監督の気持ちも既に汲めていたんです。そして、キャスティングなども監督が私に一任してくれたので、頭の中でバランスのイメージが出来ていました。
最終的な肉付けのスパイスは、現場で監督の意見を聞きながらふりかけていきました。

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女優として、日本での撮影と海外での撮影とで何か違いや発見はありましたか?たとえば『夕の江の街に』や『 Wiz/Out』は日本の製作でしたが。

二つとも日本製作ですが、製作の段階からまったく別の顔を持った映画です。

まずWiz/Outは、園田新監督がアメリカで映画作りを学んでいるので、今回の『Mari』のアプローチに近いつくりです。
一方『夕の江の街に』は、非常に日本の製作現場らしい作りです。全てがキチンとスケジーリングされていて、ピシッと仕切られています。

共通点は、日本のチームは協調性を非常にして一つの家族のようになるところです。なので、海外での撮影なら、タイムスケジュール上の時間がきたら「ここで休憩に入ろう」っとなるところも日本では「あとワンシーンだから撮ってしまおう」となります。
イタリアで撮影した時などは、あまりにも現場が自由で驚いた経験があります(笑)

TVコマーシャルのご出演もされていましたが、日本のコマーシャルをどう思いますか?外国からみると、たまに理解に苦しみ異質な感じがするのですが。

そうですよね(笑)。それは文化によるところが多いと思います。例えば日本の一般的なサラリーマンは東京なら満員電車にゆられ、長時間労働します。そこで、缶コーヒーなど『この一杯で、フッとリラックス』のようなキャッチコピーとともに、癒しの象徴のような画が入ったりするのですが、そのバックグランドが分からないと非常に不思議な感じがあるかもしれません。

何事もそうですが、“共感”が大事で、それが購買意欲に繋がる一面もあるのではないでしょうか。

最近では、千葉テレビで「港祭り」のお祭りのリポーターを素敵な着物をお召しになってなさっていましたが、女優業との違いなどは感じられましたか?また着物はいかがでしたか?

着物が大好きなので、お仕事で着られるのは楽しいです。レポートの仕事も女優の仕事も共通点があって、現場で求められるものを感じる“勘”が大事だと思います。なので、どちらもそれを感じ取れるように気をつけています。

レポーターのお仕事の違いは、自分の言葉で物語を紡いでいくことです。なので、普段から“上手い!”っと思う言い回しなどは無意識で心でメモしたりしています。

またラジオ番組にもご出演されていますが、『AQUALINE Stories』についてお聞かせください。

『AQUALINE Stories』(BayFM毎週日曜日11:20-11:46 DJ中沢初絵、レポーター鈴木希依子)は、私の出身の木更津市や房総、そしてそれらの街がある千葉にフィーチャーした番組です。

山海の幸や自然に恵まれたこの街が私は大好きで、そんな出身地の素敵なスポットやそこにある人々のサイドストーリーを紹介する番組にキャスティングされたことは、本当に嬉しいです。

地元の良さを、もっともっと沢山の方に広めたいです。

AQUALINE Stories
http://web.bayfm.jp/als/

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新作映画など、なにかお知らせできることはありますか?

いまトーマス・リム監督や中村サンタ君と、『The Last Room』という作品の準備を進めていて、既にクランクインもしました。今回はホラーで、皆さんを戦慄させる映像が撮れ始めています。

フラワーデザイン国際競技会 アジアカップ2014に出席されて、日本の伝統文化や芸術などの力強さなどを感じましたか?

今回MCを務めたのは『アジアカップ2014』だったので、世界のトップフローリスト達の素晴らしい技を目の前で拝見することが出来ました。

どれも圧倒される美しさでしが、日本勢の作品は、“動”の中にもどこか“静”を感じるところがあり、日本ならではの生け花の文化がどこかで反映されているのかもしれません。

私は日本文化の中にある静寂さが好きです。どこかホッとします。遺伝子に組み込まれてるのもしれません(笑)。

最後に日本の文化や工芸に興味のある海外の方に一言お願いします。

『Mari』に続き、他の作品を皆様にお披露目できる日も近そうで、ワクワクしています。

その際は是非、会場にお運びいただけると嬉しいです!

最後に私の好きなウォルト・ディズニーの言葉を。

If you can dream it, you can do it.

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